2013年4月30日火曜日

SESのエージェント会社がいくら中間マージンをとっているかブッちゃけてみよう

「IT土木」という有名な言葉があります。

これはとても明確に業界を表していると思います。
この業界は、「商流」という名の中間マージン搾取会社がクライアントと、実際に稼働しているエンジニアとの間に入り込んで中間マージンをとっている会社が存在しています。
間に入る会社が多ければ多いほど、実際にエンジニアの手元に行き届く金額は当然減ります。仮にエンジニアがサラリーマンだったとしても、同様でその所属会社がもらえる金額も安くなってしまいます。

実際に私がエンジニア本人から聞いた話をします。
某通信キャリアの開発案件に入ったフリーランスエンジニアは何と、

クライアント
A社⇒B社⇒C社⇒D社⇒E社⇒F社⇒G
⇒本人

だったそうです。
現場に入ると、自身が案件紹介を依頼した会社が全く名前が通らない状態だったらしく、自分で商流を数えてみたそうです。
凄いですね。なんと八次請けです。ここまで深い商流は初めて聞きました。

本人が受け取る金額は、聞いたところ安い金額でした。
フリーランスエンジニアのリアルな収入の話をしようで話していた金額とは、結構な差がありました。

リアルな話をします。商流や中間マージン搾取会社の手によって、エンジニア本人の実力とは一切関係なく、安い仕事をしているエンジニアはたくさんいます。
そうです、70万円/月もらっているエンジニアと55万円/月しかもらっていないエンジニアの間でスキルや人物面でなんら差がないということがこの業界では多々あります。

「悲しいけど、これ現実戦争)なのよね」

どこに差があるのでしょうか。
安い表現で申し訳ないですが、本当に「運」だと思います。たまたま良い営業さん、または良いSES会社と知り合った。たまたま悪い営業さん、底辺のSES会社とつながった。
本当にこんな感じだと思います。 しかしたったそれだけで人生が大きく変わってしまいます。こんなことで人生損して欲しくありません。



そこで、私が直接SESのエージェント会社の営業さんや、そういったエージェント会社さんを使っていたフリーランスエンジニアから実際に聞いた、中間マージンをブッちゃけようと思います。(あくまで私が聞いた話なので、信憑性については各自の判断でお任せします)

ただ間違って欲しくないのは、ここでどこのSES会社が良いとか悪いとかの話を私はするつもりは一切ありません。私の知る限りの情報を提供させていただいて、この情報を元にエンジニアの皆さんが各自で判断して、商流が深いなと思ったら別のSES会社さんを探すなり、現状の条件がいいなと思われたらより良いお付き合いをするなりしていただければ嬉しいです。

ちなみに、ここで言っているSESのエージェント会社というのは、
レバ◯ジーズさんや、◯ーSTARさんのように
ネット上で、フリーランスエンジニアへのお仕事紹介をうたい、エンジニアを集めている会社さんのことを言います。

レバ◯ジーズ・・・通常12.5%、高い時25%
 以前、こちらさん経由で渋谷で稼働していたjavaエンジニアが45万円/月で請けていると言ってました。渋谷のJavaエンジニアは基本70〜75万円は一次請け会社には出るので相当抜いています。

◯ーSTAR ・・・通常10万円
 中間マージンが5万円以下になる場合は責任者の承認が必要らしいです。営業さんから聞きました。

◯インキャリー◯ャパン・・・7万円〜
 嘘か本当か最小が7万円らしいです。営業さんから聞きました。通常は値下げされた時を考えて、もっと乗せて提案しているんだとか。

それ以外のところでも何社か聞いていますが、大体10%は搾取しているようでした。
付随したお話ですが、SES会社によってもフリーランスエンジニアの扱いに差がありました。傾向として、◯インキャリー◯ャパンさんのような、そもそもフリーランスばかりというエージェント会社さんは、基本的にフリーランスエンジニアを対象にしているため、フリーランスエンジニアが希望する金額に、7万円〜を上乗せしてクライアントに提案していますが、◯ージェントゲートさんような、深い商流まで追いかけて行くSES会社さんは、基本的にフリーランスエンジニアには優しくないようです。以前、フリーランスエンジニアの単価について少し伺ったところ、60万円を超えるような金額をフリーランスには支払っていないと言われていました。
つまり、◯インキャリージャパンさんは、ボトムアップに下から金額を勘定して提案して行きます。

エンジニア希望額+マージンで提案
エンジニア希望額+マージン
⇧ 
エンジニア希望額

対して◯ージェントゲートさんはトップダウンにクライアントからの想定支払い金額から勘定して、マージンを取って、そこからエンジニアへの支払い金額を考えます。

クライアントからの想定金額
マージン抜く
エンジニアへの支払い可能額決定
 このように、ボトムアップから行くのか、トップダウンで行くのかはエンジニアにとっては結構違ってくると思います。私ならばボトムアップでまずは自分の希望金額を聞いてくれる会社さんと取引したいです。ただ、◯ージェントゲートさんのようなトップダウンのところは、フリーランスエンジニアについては「個人事業主」という会社とは違う存在なので、何かあったときのリスクヘッジに徹底的に金額等条件を叩いているのかな、という印象を受けました。

というわけで、SESのエージェント会社がいくら中間マージンをとっているかブッちゃけてみました。
上にあげた会社さん以外のSES会社さんも大体同じ感じかと思います。
固定の金額で搾取するか、各エンジニアの単価に合わせてパーセンテージで搾取するか、搾取の方法は色々だと思います。
ただ、スキルシートや勤務表をただ転送して、エンジニアを引き渡すのが仕事ではないので、それぞれでその搾取した価値をエンジニアの人たちに発揮出来るようにせめて努力してもらいたいなと思います。