2013年5月23日木曜日

第一次 シブヤ 決戦

ビットバレーと呼ばれる渋谷であるが、その名に恥じないくらい渋谷周辺で開発を行う企業は多い。



中でも有名どころといえば、マークシティ周辺に陣取っている某メディア企業であろう。渋谷でITと言えば、ヒカリエ組の某プラットフォーム2社も確かに渋谷であるが、やはりマークシティ周辺に陣取っているメディア企業だ。
それ以外でも破竹の勢いでメディア露出を増やし、社員を拡大しているネクストイノベーション風(代表自らそんな描写をしていた) の受託会社もあるし、昔からのSIerもある。
何故なのかSES会社さんが多いのも渋谷だ。

今回の面談攻略シリーズは、そんな渋谷(渋谷と言えるのか?この遠さは)のソーシャルゲームプロバイダーさんに注目してみる。


募集職種は当然いろいろあるが、共通して求められる点は単純である。

・ソーシャルゲームは好きか?
・アジャイルでの開発に問題はないか?

この2点だ。逆に言うとこの2点に理解があれば、スキル自体が普通でも十分に中でやっていける可能性はある。ただ、この2点は間違いなく聞かれる質問である(他のソーシャルゲームプロバイダーでも同じく聞かれる質問である)。
それ以外で面談で質問される内容は、基本的にはそこまでコアなことは聞かれない。
どちらかと言うと緩い方だと思う。
 (入った後は大変だと思うが・・・)

この質問内容で何をクライアントは見たいかというと、ソーシャルゲーム開発という特異な開発現場での適正を見ているのだと推測される。
逆に通常の開発が出来るエンジニアであれば、その特異な開発環境に適応出来ればやっていける可能性が高いからだ。

通常のBtoB開発では品質へのこだわりが必ずあるため、仮に開発手法がアジャイル(スクラムと言うところもあるか)であろうが、テスト等品質へのこだわりがある。しかし、ソーシャルゲーム開発は、リリース日等が決まっているのと、お金の出しては自社であること、エンドユーザーは不特定多数ということで、多少のバグ等は放置されがちだ。どちらかというと「そのバグを修正するくらいならば、こっちのイベントの実装を手伝ってDAUを伸ばす手伝いをしてくれよ!」といったことが当たり前だ。
業務アプリケーション開発を行っていたエンジニアからするとBtoCの現場というのは「えっ!この機能はテストしていないんだけど、実装しちゃうの?・・・」といったことが当たり前だ。
さらにソーシャルゲームの運用では、イベントリリース日が決まっているのにプランナーからの企画が遅れて、開発までの時間がかなりの短時間になってリリース前は火を吹くというのがザラにある。

このような特異な開発環境化に適応出来るか、ここを見ているのだと思う。

実際にそれ以外で質問される内容では、エンジニア個々人にフォーカスしたものであり、

・長所と短所は?
・関心のある言語や技術は何か?

といったものだ。
こちらは、エンジニア個々人が自分自身を冷静に分析しているか、という点とエンジニアという職種について前向きな姿勢を持っているか?という点を見ているのだと思う。
新卒の大学生の就職面接ではないが、論理的思考を持って自己分析を常にしているか、ということを知りたい点と、これを聞く事で面談に来たエンジニアは一体どういう人物なのか?ということをエンジニア側から教えてもらおうという意図があるのだと思う。

逆にバリバリのソーシャルゲーム開発経験者の場合は面談はどうなるのだろう。
ソーシャルゲーム開発経験者の場合は、過去のソーシャルゲーム開発案件についてヒアリングされる。ソーシャルゲーム開発経験者の中でも、ヒット作の開発者は更に歓迎される。似たり寄ったりの作りが多いソーシャルゲームでそのヒット作のコアな作り込みのところを聞いて、取り入れたいからだ。
ヒット作開発経験がないエンジニアの場合は、開発でのエンジニアの立ち居振る舞いや、ごくごくソーシャルゲーム開発経験者では当たり前の質問をするだけだ。
ソーシャルゲーム開発経験者で、まともにコミュニケーションが取れるエンジニアであれば、特段問題はないであろう。

ということで、渋谷のソーシャルゲームプロバイダーの面談攻略シリーズであった。
攻略難易度はそれ相応の開発経験があれば、そこまで高くないと思われる。ただ、稼働開始後は、その特異な現場への適応力と、若い世代が多い環境化でのコミュニケーション力が試されるため、こちらもそれ相応の覚悟を持って挑むと良いだろう。

ちなみに稼働したあとは、たくさんソーシャルゲームをやり込むことになると思うのでその辺は覚悟が必要だ・・・