2013年7月24日水曜日

とあるSES会社で求人のためにジョブセンスリンクを募集に使った結果こうなった

応募者が面接に来なかった・・・


今回はIT業界の採用についての記事を書きます。
とあるソフトハウスの社長の悩みを聞いて来た件の派生ネタとしてお送りします。



ジョブセンスリンクって何?

そんなにご存知では無いという人はいないと思います。テレビでジョブセンスの方はCMもしていますしね。ジョブセンスリンクというのは、正社員、契約社員雇用を中心とした転職サイトのことです。アルバイトを探すための求人サイト「ジョブセンス」はテレビでCMをしているので、こちらは比較的有名です。特徴と言えるのは、成果報酬型と言われるビジネスモデルでリクルートエージェントやデューダのような成果報酬型とは異なり、通常であれば初期費用として広告掲載費用が必要な求人掲載を、掲載自体は無料にして採用が確定した段階で費用をとる方法をとるところです。
また、採用が決まった求職者にはお祝い金として、数万円程度のお金をあげるのも特徴です。このジョブセンスリンクやジョブセンスを運営しているのがリブセンスという会社です。皆さんもIT業界にいる方ならばご存知ですね。


何で面接にこないの?

ナメてます。上記画像の田◯優成さんのように謝る事もなく、事前に連絡してキャンセルすることもなく、来ません。いわゆる「バックレ」というやつです。ちなみに、このとあるSES会社さんでは他の媒体も使ってみましたが、他の媒体経由の求職者はちゃんと面接に来ました。マイナビ転職リクナビNEXTはちゃんと来たそうです。面接予定を調整したにも関わらず面接に来なかったのはジョブセンスリンクだけです。
さて、これがジョブセンスリンク経由でたったの1人が面接をバックレた、というのであれば「うるせーよ、大袈裟だ!」と言われても仕方ありません。しかし、ジョブセンスリンクで掲載期間中に面接を調整した10人中3人は来なかったそうです。ちなみに他の媒体はもちのろんで来なかった人はゼロです。普通来て当たり前か、来ない場合は断りの連絡をします。

ジョブセンスリンク バックレ率30%

うーん、他の媒体でのバックレ率について統計的なデータは持ってないのでなんとも言えないですが、そもそもバックレるのは社会人としてどうかと思いますので、10人中3人もバックレるとなると、ちょっとジョブセンスリンクさん経由の求職者は社会人としてのモラルが低いのかなと思わざるを得ません。


バックレれることの何が悪いの?

単純に、面接をする側の人間が事前にスケジュールを調整して空けておいた時間が無駄になります。バックレだと約束した時間を過ぎても来るのか来ないのかすらわからないので、他の作業に時間を振り分けてよいのかもわからず、どうにも動きづらい時間になってしまいます。まあ無駄な時間になります。突き詰めると面接に至るまでに費やした時間も無駄になります。当然のことながら、最初の内は面接開始時間が過ぎても来なかった時は、記載してあった携帯電話に電話してみたりもしたそうですが、応答もなく、折り返しも無しだそうです。


何故バックレる求職者がジョブセンスリンクには存在しているのか?


ここからは推測です。
ジョブセンスリンクというのは求職者には「お祝い金」というものが存在しています。採用が確定したらお祝い金を数万円もらえます。一方他の転職サイトはリブセンスモデルに追随する企業もありますが、メジャーどころでは存在していません。
ジョブセンスリンクを利用している求職者の中には、そういった目先のお金に目がくらんだ、社会人としてモラルが少し欠如した人がいるのではないかと思います。このとあるSES会社の中の人の言葉を借りると、

「ジョブセンスリンクの求職者は求職者の質が低いのではないか?」

ということです。実際のところ比較検討したわけではないですが、そのように見られても結果だけとればそう判断せざるを得ません。
また、ジョブセンスリンク自体が出来て比較的新しいサービスのため、まだそこまで世間一般に浸透し切っておらず、社会人経験は少ないが情報には敏感な求職者が多いのではないか。という可能性もあります。
確かにリブセンスはSEO対策で定評があるという話を何度か聞いていますので、単純に検索をかけて上位に表示されたジョブセンスリンクを使った、という可能性もあります。それは求職者からすれば、就職も出来て「お祝い金」までもらえるのであれば、関心を示すでしょう。ある意味SEO対策が仇となって質の低い求職者を呼び込んでいる可能性があるのかもしれません。
そこそこに知識・経験のある人だと、リクルートやエンジャパン等のメジャーどころを知っているし、そういうメジャーなところには、高い掲載費を払えるだけの採用に積極的で、さらにお金を持っている企業が集まっているのを潜在的に理解しているはずです。それを何らかのキーワードを入れて上位に表示されたジョブセンスリンクを使うという事は、思慮を巡らさなかったか、単純に「お祝い金」に惹かれたからと思ってしまいますね。

採用した求職者が短期間で退職しても費用は返ってこない

実は悲しいお話をもう1つ聞いています。
ジョブセンスリンクを活用して人材を採用したは良いものの、その採用した人が突然来なくなってそのまま退職してしまった事例が別のとある会社でもあったという話を採用担当者から聞きました。在職期間は2ヶ月居たかいないか程度だったそうです。何か企業側に問題があったわけではなく、事前情報通りの作業で勤務時間も定時でまったりしていたにも関わらずです。まあ当然この会社は、「リブセンスめ!お金払ったのにこれじゃあ酷いじゃないか。返金要求だ!」とクレームの電話をしたところ、こんな回答で終了したそうです。

うち、紹介じゃないんで・・・

「え・・・、あ、そうですか・・・」となったそうです。
まあ私もリブセンスと採用側サービス利用者間でどのような取り交わしなのか詳しく確認していないのではっきりとは言えませんが、さすがにCSとしてその回答はどうかと思いました・・・。
まあこの会社としてはジョブセンスリンクはちょっとね・・・となったそうです。

それでちょっと調べてみた所、ジョブセンスリンクのサイトに書いてありました。

(部分的にお借りしてすみません)

だそうです。
え?30日以内に退職しても半額取られるの!マジで・・・
30日以内っていうのも厳しくない?

正直こう思いました。まあ私自身が採用のスペシャリストでもなんでもないので、もしかしたらこれでとても良い条件なのかもしれませんが、正直「厳しくない?」と思いました。


このままでは単にリブセンスをdisっている記事になってしまうのでなんとかしなければ・・・

というわけでジョブセンスリンクは

 ・利用者の質が他社媒体と比べて落ちる可能性がある
 ・他の成果報酬型と異なり、短期間(30日以内)で退職しても費用を取られる

という問題があるそうです。

しかし、その希有な成果報酬型はうまく活用すれば人材採用という課題を解決させる1つの手段になります。
どのようにうまく活用すれば良いのでしょうか。

こんな感じだと思います。

①そもそも良い人が来ればラッキーくらいであまり期待しないこと
 (元々がジョブセンスというアルバイト求人サイトがメインなので、アルバイトの面接程度の感覚で期待した方がよいのかもしれない・・・)
②ジョブセンスリンクの求職者の属性をよく把握し、それに見合った職種枠を掲載する

①はそのままですが、②は結構大切だと思います。採用が決まると間違いなく費用がかかるので、即退職されてもダメージが小さいような年収の役職、職種を掲載するのが良いでしょう。
仮に年収1000万円クラスの求人をジョブセンスリンクに掲載して、採用が決まったは良いが、即退職されたとしても、

1000万円(年収)×20%(min)×半額=100万円(支払い費用)

です。仮に求職者がパーフェクトな嘘をついてなんとか採用してもらって、3日で会社を退職してもヘタしたら求人掲載企業はリブセンスに100万円を支払わないと行けない羽目になりかねません。(さすがにこれは極端な話なので協議の余地はあると思いますが・・・)
これが、年収280万円くらいの職種でしたら、

280万円(年収)×20%(min)×半額=28万円(支払い費用)

です。良くはないですが、まあ28万円でしたら100万円とか払ってリクナビNEXTなどに掲載して求人ゼロよりは良いのではないでしょうか。


ジョブセンスリンクを活用する場合はその属性を把握した上で見合った求人を出そう

というわけで、リブセンスをdisっているわけではありません。
何でもそうですが、媒体を使う場合はそのサイトの求職者の属性を把握した上で近い属性の職種、役職の募集をかけるのが良いでしょう。このバランスが難しいですが、うまく活用すればきっと良い費用対効果を得られると思います。
エンジニアの皆さんの場合はやはり@typeが多いのでしょうかね。
私も昔話ですが、@typeの求人ページで以前勤めていた会社のトップ画像で顔が出たことがあります。けっこう、恥ずかしいですね。

そんな昔話はおいておいて、皆さん!ジョブセンスリンクは良いサービスですよ!是非使いましょう・・・この記事を読んでから・・・